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かまどとバーベキューコンロ |
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かまどとは、下から薪を燃やし、薪の燃焼スペース上に鍋や釜などを設置することで、炎と煙を管理できるように工夫された、エコで効率の良い厨房設備です。例えば、屋外キャンプでバーベキューコンロを使用したり、焚火を起して調理した時のことを思い浮かべてください。手に炎があたって熱い思いをしたり、煙が目にあたって痛くなったり、逆に鍋に炎をうまく当たらずお湯を沸かすのに時間がかかったりすることはよくあることです。
これらは炎の管理、煙の管理が十分でないためで、屋外での調理で炎を実感することをレジャーの一環とすればその非効率さも受けいれられますが、日常生活では実用性・効率性が求められます。
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かまどの素材 |
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かまどは、薪を燃やす燃焼スペース、火のあたる部分に釜をのせる樋口、薪の投入口、排気口を形成した囲いであり、流入する風と排出する煙をコントロールし、炎の八方への拡散を制御してすくない燃料で効率よく、煮炊きができる構造になっています。
従来のカマドは土を練って藁などを加えた粘土を使用し成形し乾燥させたもので、熱の損傷率が大きく非効率でした。
しかし現在では、常用の厨房用かまどとしては断熱煉瓦を使用したイソライトかまどが広く使用されております。断熱煉瓦とはケイ素を含んだ発泡の多いレンガですので、燃焼スペース内は薪を燃やしても熱損傷が少なく、炉内の熱を逃がすことなく効率よく熱を釜に伝えることができます。 断熱煉瓦はケイ素を含んだセラミックですので、薪が燃える際の高温時に遠赤外線を発します。昔の粘土で作ったかまどと比べて少量の薪で炊飯が可能ですので、思ったより小ぶりな仕上がりに立っています。
また、もちつきなど屋外での臨時使用には、簡易構造の鋳物かまどがよく使用されております。鋳物製ですので鉄よりの腐食に対して高い耐久性があり、錆が生じても長い年数使用することができます。
簡易かまどには排気筒構造がついてませんが、銅の上部には凹凸があり、釜ツバをセットすることで凹の部分から排気を排出する構造になっています。
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羽釜と平釜とかまどの火口 |
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かまどには昔から羽釜がセットで使われてたと思われがちですが、実際には、羽釜の他にも平釜が使われていました。
羽釜と平釜の底の形はつぶれた半球形で、周囲に水平に出たツバがついた断面形状をしています。
平釜の本体は、大きな面積をした平べったい半球状の釜ですので、かまどの火口が大きければ多くの面積で炎を受けることができます。短時間で平釜は高温化しますので煮炊きや焼きもの際に使用し、今でいうフライパンに近いものです。元々大量の調理に適し、給食センターや豆腐店などで使用されています。
また、羽釜は底の深い釜で、お米を炊いたり、煮たりする際に使用します。
かまどは深さのある燃焼スペースを形成しており、釜のツバをかまどの上面に引っかけることで半球状の本体を燃焼スペース内に設置することができます。燃焼スペース内の半球状の釜の本体は周囲から熱を受けることで、料理の熱をその中心まで均等に行き渡らせるとともに効率よい熱対流を生じ、料理の焼けむらを減らし短時間で高温化させることができます。
「ごはんを炊く」ということは、釜の中で圧力を加えて短時間でお米を煮たてたうえ余分な水分を蒸発させる作業ですので、かまどの高い燃焼能力はおいしいご飯を作るうえで不可欠といえます。
上述の通り、かまどの火口の周囲に釜のツバを引っかけて、釜本体を火口の下に設置するため、火口の大きさよりツバが小さいと釜は落ちてしまいます。逆に火口より釜の本体が大きいと釜の本体全体に熱が充分に伝わりません。
そこでかまどの火口の開口を釜の大きさに応じて狭めるために釜輪を使用します。釜輪は鋳物製の凸凹のある板状のリングで、順々に小さい釜輪を重ねて開口を狭めることで調理器具にあった火口の大きさを調節することができます
ちなみに、「かまど」に似た言葉に「窯」がありますが、炭焼きや焼き物を製造する設備であり、火の当たる部分に釜や鍋をのせる穴は空いていません。
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